【調剤薬局事務】一日の仕事内容は?

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私の仕事は、調剤薬局事務です。いつも調剤薬局の受付で処方箋を受け取っている人です。

お薬をお渡しするのは当然薬剤師さんなので、患者さんにとって調剤事務の存在感は薄いかもしれません。

調剤事務って普段どんなことをしているの?と気になる人も(たぶん)いると思うので、そこについておおまかに紹介したいと思います。

調剤薬局事務の仕事内容は、ザックリいうと、調剤や投薬で忙しい薬剤師さんの代わりに、患者さんから処方箋を受け取って処方箋の内容をパソコンに入力したり、月に一回レセプトといって、調剤にかかる費用を請求するのが主な仕事です。

処方箋の入力やレセプト以外にも仕事はいろいろあるので、気になる方は読んでみてくださいね。

調剤薬局事務は、正社員やパートなどいろいろな働き方が可能なので、私と同じように子育て中のママさんにもかなりおすすめできる仕事だと思います!

開局準備

うちの薬局の場合は、開局時間は午前8時半なので、8時15分ごろに出勤します。

8時半には落ち着いて患者さんを迎えられるように準備しています。

約15分の間にやることはこんな感じです。

  • 照明、空調を入れる
  • PCや周辺機器の立ち上げ
  • 局内外の掃除
  • レジ準備

やることがたくさんあるので、その日出勤している事務さん、薬剤師さんみんなで協力してやります。

掃除は、フロアのモップ掛けや玄関の掃き掃除など。

レジの準備は、前日の閉局時に小口金庫に仕舞った釣銭準備金を出してきて、金種ごとにレジの中に収める作業です。

患者さん受付

開局時間を過ぎれば、いよいよ患者さんが来局されます。

処方箋の受付開始です。

受付の段階で、患者さん一人一人にお願いすることがいくつかあります。

  • 保険証、お薬手帳、マイナンバーカードの確認
  • 新患アンケートの記入依頼

です。

処方箋入力、薬袋・薬情などをケースに準備

受付が終わったら、処方箋の内容をパソコンに入力します。

  • 医療機関名、
  • 処方医名、
  • 医薬品名、
  • 医薬品の1日用量、
  • 用法、
  • 加算

などを正確に入力していきます。

入力した内容は、患者さんへ渡る薬袋(お薬を入れる袋)、薬情(お薬の説明書き)、手帳シール(お薬手帳用)に反映されるので、正確に入力するスキルが必要です。

入力ミスが調剤過誤につながることもあるので、かなり神経を使う作業です。

入力が終われば、印刷機が自動的に作動して、薬袋、薬情、手帳シールなどが出力されます。

それらの紙類を、受け付けた処方箋と一緒にかごに入れて薬剤師さんに渡します。

ここまでが基本的な処方箋受付の仕事です。

受付と入力は、事務の仕事の中で何よりも優先される仕事になります。

医薬品の検品、入力、棚入れ

医薬品納品は、卸業者さんにもよりますが、基本的に午前と午後の2回あります。

さらにそれが、薬局が契約している医薬品卸業者さんの数だけ納品があります。

うちの薬局は、4社の医薬品卸業者さんと契約していますが、いつも発注している卸さんは3社。

そのうちの1社は1日1回の納品なので、毎日、午前と午後で計5回以上は納品に来ます

午前中に発注した分は、その日の午後に納品に来るので、他の業界から転職してきた人はこの納品スピードには驚くかもしれないです。

患者さんの命にかかわるお薬を扱う業界ならではの特徴だと思います。

検品作業は、伝票内容に記載されたお薬がきちんと納品されているかを確認する作業です。

まず配達の人からお薬が入っているコンテナと伝票を受け取り、コンテナを開けて中のお薬を伝票と照らし合わせて一つ一つチェックします。

入力は、

  • 医薬品名
  • 数量
  • ロット番号
  • 有効期限

をパソコンに入力していきます。

調剤室の棚には番号が振ってあって、新規のお薬を入荷するときは、必ずそのお薬の棚の番号を決めて登録します。

納品されたお薬を棚に片付けるときは、指定の棚番号をパソコンで確認してから片付けます。

売り上げ金の入金

1日の売り上げ金は毎日閉局の際に金庫に片付けています。

そうして日々溜まった売上金は、銀行で入金していますが、

入金できる硬貨の枚数に制限があるので、週に2回以上は入金に行くように努めています。

ごくたまに何らかの理由で入金に行けてなくて、仕方なく50枚以上の硬貨を入金するときがあるんですけど、手数料660円かかっちゃいます。

高いな~。

ちなみに、小口金の両替も入金のときにやっています。

郵便物や振り込みなどの用事があれば、ついでに済ませたりします。

小口金の管理

薬局で日々の業務に必要な経費の精算も、事務がしています。

薬局の業務のなかで主にどんな時に出費が出るかといと、プリンターのインクがなくなった時に買いに走ったり町内会費の支払いだったり細々といろいろありますが、

コンスタントに出るのは、郵便物の簡易書留代や、他薬局から分譲でお薬を買う時だと思います。

出先での領収書やレシートは必ず持ち帰り、支出金と残高金を確認して間違えないように出納帳に記入しています。

領収書やレシートは毎月本部に提出しているので、専用の場所に保管しています。

レジの釣銭準備金との両替も小口金でやっています。

お金のカウントをするときって事務全員ピリピリするんですけど、そんな中、小口との両替をミスってしまってたりすると、レジ金が合わなくなってめちゃくちゃ焦ったりします。

閉局準備

閉局時に事務がやることは

  • レジ締め
  • 日報作成
  • 調剤済み処方箋枚数確認

レジ締めとはどんなことをするかというと、

パソコン上で今日の売上理論値を確認してその通りの金額を引き出し、

釣銭準備金に過不足がないかどうかの確認後、金庫に片付けるという作業です。

お釣りを渡し間違えていたりすると過不足が生じてしまうので、ここでのお金のカウント時はいつもヒヤヒヤしています。

調剤済みの処方箋は、1枚でもなくすとレセプト請求ができなくなります。

そのため、パソコン上で当日受け付けた処方箋枚数の理論値と、実際に受け付けた処方箋枚数があっているかどうかの確認は毎日必ずやります。

日報は、会社がつくったエクセルの様式に入力し、入力が終わったらメールで本社あてに送信しています。

入力する内容は、

  • 処方箋受付枚数や回数、
  • 技術料合計、
  • 薬剤料合計、
  • 売上金額

などです。

パソコン上のデータをほとんど丸写しなので、慣れてくれば作業時間は3分くらいで終わっちゃいます。

閉局作業は、18時の閉局時間に合わせて、17時ごろから始めていますが、

夕方は患者さんが混む時間帯でもあるので、絶え間なく患者さんが来局されれば、閉局するまで作業が進められない日もあったりします。

さらにいうと、閉局時間は患者さんの来局状況によってけっこう変動します。

日によっては18時ピッタリに帰宅できる日もあれば、19時過ぎになってしまうこともあるので、いつ帰れるかは天命に従うのみ。。。

もしかすると、一緒に勤務する薬剤師さんが処方箋入力や閉局業務ができる人であれば、事務がシフト通りの時間で帰れるという薬局もあるかもしれません。

もし、調剤事務の求人を探している人は、そこを確認してみるのをお勧めします。

【月1回】レセプト(調剤報酬明細書)請求

私たちが診療代やお薬代を支払う時、一般の方は3割、70歳以上の方なら所得に応じて1~3割という決められた自己負担分を支払うと思います。

18歳未満のお子さんは、お住いの市町村が発行する子ども医療受給者証を持参すれば窓口負担0円だったりしますよね。

実は、自己負担分以外の部分は、協会けんぽや市町村などの健康保険の保険者が負担しています。

レセプト請求とは、自己負担分以外の調剤報酬を保険者に請求する業務のことです。

実際に請求するときは直接保険者に請求するのではなく、審査支払機関といわれる機関を介して請求します。

毎月1回、月初に請求します。

レセプトは、前月来局された患者さんの分をすべて作成し、オンラインで送信します。

膨大な量ですが、作成自体は簡単で、エラーがなければ5分ほどで終了できます。

毎日必死にやっている、処方箋入力のデータをもとにして、パソコンが作成してくれるからです。

送信もエラーがなければ1分以内でできますから、6分あればレセプト請求は終わってしまいます。

ちなみに、日々来局される患者さんの中には健康保険以外にも介護保険や労災保険、自賠責保険を使われる患者さんがいらっしゃいます。

うちの薬局では健康保険の請求のみオンライン対応なので、それ以外は紙で作成し、保険者あてに郵送しなければなりません。

うちの薬局に来られる健康保険以外の患者さんは、ひと月合計10件にも満たない数なので、がんばって作って請求しています。

調剤薬局事務の1日の仕事内容

今回紹介した内容は、私の職場でやっていることなので、他の薬局さんは少し違うことがあるかもしれませんが、だいたいは同じだと思います。

調剤薬局事務の仕事はたくさんありますが、その中でも一番重要な仕事はやはり、患者さん受付、処方箋入力、そして月一回のレセプト請求業務です。

個人的には患者さん受付も、処方箋入力も、レセプトもどれもやりがいのある仕事ですが、

患者さんの困りごとを聞いて少しでも役に立てたり、自分が何かしてあげたことで患者さんの笑顔を見られたときは、とてもうれしいです。

お薬のことはもちろん、病気のこと、体のことについて毎日新しい発見や学びがあるのも、この仕事の良いところだと思っています。

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